究極の3way

マスタートラベラーズカメラバッグ vol.02 マスタートラベラーズシステム

これはマスタートラベラーズカメラバッグの開発ストーリーを辿る究極のカメラバッグの開発記録です。
vol.02 マスタートラベラーズシステム

まず究極のカメラバッグというとそのバッグはバックパックなのか、それともショルダーバッグなのか?

それぞれの特性を考察しました。

 

◆バックパック

●メリット

重いカメラやレンズを両肩で支えられるので安定して使用することができ1日使用しても疲れにくい。

プロユースのバッグが多く内装の仕切りで室内細かく分けられるためデッドスペースが少なく見た目以上の収納力が生まれやすい。

●デメリット

機能面を優先することで見た目にファッション性がないモノが多い。

両肩で背負っているためカメラを取り出すのに時間がかかる。

 

◆ショルダーバッグ(メッセンジャーバッグ)

●メリット

背負っている時にバッグを背面から体の前に回し易いのでカメラが取り出しやすく直ぐに写真を撮りたい時に便利。

ファッション性のある見た目に作りやすいので街中でも使いやすいデザインのモノもある。

 

●デメリット

片方の肩に荷重がかかるため1日使用していると肩がすごく疲れる。

荷物を縦に仕切るしかないのでデッドスペースが生まれやすく見た目以上に荷物が入らない場合が多い。

※例えば入れている長さがバラバラのレンズを縦に仕切りを作りショルダーバッグに入れると、長さの短いレンズの上に大きなデッドスペースができやすく、またレンズやカメラを入れていてもカメラバッグの深さと合わずに安定しにくい。

 

つまりバッグパックとショルダーバッグを比べると

持ち運び力 × 収納性 VS デザイン x 速写

というような形になる。

究極のカメラバッグとして目指す所はモチロン ” 持ち運び力 × 収納性 x ファッション性 x 速写 ” 全てを備えたバッグだ。

マスタートラベラーズシステムではバッグパックやメッセンジャーバッグやスリングバッグに変形することでそれぞれの形態が互いのデメリットを補完しその全てを体験していただくことができる。

◆マスタートラベラーズシステムと今までの3WAYとの違い

今までの3WAYと圧倒的に異なる点が2点ある

・一つ目は全ての形態で同様の高いパフォーマンスを発揮することだ。今までの3WAYシステムではバックパックを起点として後付けの取り外しストラップを取り付けることでショルダーバッグとして使用する構造になっていた。しかしバックパックのストラップとショルダーバッグのストラップの性能の差が大きくいつの間にかバックパックの形でしか使用しなくなる人が出てくる。さらに気づけば使わなくなったショルダーストラップを失くしてしまったという人物を一人例に上げるとすれば私である。ウキウキと今までの3WAYバッグを持って海外へ旅に出たが310日間の旅でショルダーの形態で使用したの2~3日ぐらいだったと思う。後は使用した覚えがなく出発して半年ほどでストラップを失くしたことは覚えている。また最近3WAYの取り外しストラップにゴツイ肩パッドが付いているのも増えたがこれも本来向かうべき方向ではないという意見をお伝えしたい。バックパックのゴツイストラップが2本とショルダーのゴツイストラップが1本で合計3本のゴツイショルダーパッドを持ち歩くということなるとあなたはまた一つ大事なバッグのスペースを失うことになるし、バッグの重さが増すことになる。それに肩が2つしかないのにショルダーパッドを3つも持ち歩くなんて、スマートじゃないのは明らかである。

そこまで言うならマスタートラベラーズシステムはどうなのか?はっきり断言できるのはどの形態でも使用できる高いパフォーマンスを出せるということと、無駄なストラップからあなたを解放できるということだ。

マスタートラベラーズシステムはシンプルでありながら複雑な思考を得て設計されている。開発過程の写真を交えながら見てほしい。

マスタートラベラーズシステムは上部フラップを開けることからスタートする。上部フラップ内には二つサイドリリースバックルを隠してある。ストラップは背面の2重のループを通して上部にあるバックルに接続するような構造になっている。背面のループの下層ループはストラップの力を背負いやすい方向に変えるために、上層のループはデザインの一体感を出すために設けてある。(↓バックパック状態のストラップの接続)

07参考図01

 

ストラップは表裏リバーシブルで上部のバックルに接続できるようになっている。(↓向かい左のストラップは表接続右側は裏向けの接続)

mts-ex04

 

 

 

 

裏向きに接続したストラップは背面のストラップ収納スリットを通して向かい左下のスリット(メッセンジャーバッグ形態は右下のスリット)から突き出します。突き出した部分はそのままウエストクッションとして使うもよし、サポートストラップとして使うこともできます。(↓サポートストラップを使用しない時は余ったバックルは下のスリット内に収納できます。※サポートストラップはスリングバッグの時のみ使用できます。)

ストラップのショルダーパッドはバックパックとメッセンジャーバッグ(スリングバッグ)では快適に使用できる長さの最小値が異なります。バックパックの場合30cm代後半もあれば背負い心地が良くなりますがメッセンジャーでは40cm代中以上の長さが必要になります。しかし背面のスリットにはバッグの高さのサイズ(42cm)よりショルダーパッドが長くなってしまうと収納ができないので40cm程度に設定することしかできませんでした。そこでマスタートラベラーズシステムではストラップを表裏逆にして背面のスリットに収納しながら、入り切らない部分を下から出してウエストクッションやサポートストラップとして使用するアイディアを絞り出しました。

 

上部のフラップを閉めれば一気に一体感が増します。最後にチェストベルトをストラップ内に収納して下さい。

 

mts-ex06

メッセンジャーバッグ形態

mp001-24mbb

 

次にスリングバッグ形態への変形。メッセンジャーと逆のバックルににストラップを取り付ける。

mts-ex07

 

フラップを閉じます

mts-ex08

スリングバッグ形態です

mp001-26sbb

 

サポートストラップを使用時

mp001-25sbf

 

最後にバックパック

 

 

 

 

 

mp001-22bpb

 

 

バックパックで使用する時は楽に背負いたいのチェストストラップが使用できるようになっています。

既にお気づきだと思いますがここまでの全ての形態でストラップが体のラインに沿った形で使用することができています。これが全ての形態で高いパフォーマンスを発揮するマスタートラベラーズシステムの特徴です。

mp001-21bpf

 

デザイン面ではフラップでマスタートラベラーズシステムが隠れるため始めて見た人はまさかこのバッグが他のバッグの形態に変形できるとは想像できないでしょう。フラップが作る自然なまでの一体感、ようやくこのデザインに辿り着きました。ファスナーは止水ファスナーを使用しているのでフラップ内の水の浸入を防いでいます。このフラップ内には通常レインカバーも収納しておきます。シーンの移り変わりで開くフラップです。

mtsex-ex02

もし今までの3WAYバッグのようにブリーフケースのような手持ちのバッグとしての使用方法も1WAYと数えるなら4WAYと認識しておいて下さい。

mp001-41_bc

 

◆マスタートラベラーズシステムの開発は難問の波状攻撃だった

スタートは大学の授業中でした。涎を垂らしながら授業中に睡眠をむさぼっていた私は当時流行り始めた3WAYのただストラップを付けたして1WAY追加という考え方が好きではなかったのと10代の反骨心で(10年以上も前ですが)、本質が変わらなければ1WAYとは数えんぞと友人に語りかていました。その時に書いたCubeという落書きデザインがマスタートラベラーズシステムのモデルになっています。Cubeというデザインは一つのストラップを沢山あるポケットから選んで差し込みます。それぞれのポケットの中にはバックルが仕込んであるので何10WAYでも好きなようにストラップが取り付けられる考えでした。実用性皆無の邪魔なだけな落書きデザインが10年後に実用化のカギになりました。

そんな落書きを書いたのも忘れて20代半ばは旅をしていました。旅で持って行ったのは60Lのバックパック(着替えと家電)と3WAYのサブバック(PCとカメラなど)です。まさか自分で3WAYは好きじゃないと発言をしておきながらあっさり買うパターンでした。しかし使い初めて直ぐに実感します。これ3WAYじゃなくてバックパックしか使わないじゃん…そして使わなくなったショルダーストラップを失くしその時から頭の片隅で少しずつ何で使わなくなったのか分析が始まりました。

旅から帰りモノ作りの会社で働き初めその答えに行きつきました。背負い心地と使用感が バックパック>>>>>>>>>他の2wayとなっていたからだということに。つまりこれは実質自分にとって1WAYのバッグなんだと。

その辺から自分だったらどういう3WAYが欲しいかを考えるようになりました。機動性に優れたバッグパック、ファッション性の高いメッセンジャーバッグ、丁度流行り始めたワンショルダー(スリングバッグ)この3つに変形できれば楽しそうだなと。

ではこの3つに変形させた時に一番大事なのは何か?と考えるとショルダーパッドでした。アウトドアで使用されるバックパックにも、メッセンジャーにも、スリングにも背負い心地が良い物には必ず背負い心地の良い体に沿ったカーブしたショルダーパッド兼ストラップがありました。

それなら簡単だ、カーブしたショルダーパッドの付け根にバックルを入れて取り外しを可能にしてカーブしたショルダーパッドの左右を入れ替えられるようにすれば解決だ!

解決しませんでした。確かに体とストラップのカーブの向きが一致しましたが、しっかり背負った時に接続部のバックルが背中に当たり背負い心地がひどいものでした。

そこでバックルの位置を背面から上面に変えてみたところ、バックルが背中に当たることはなくなったのですが、今度は上面が前の方が引っ張られることで背負うとバッグが背中から離れる向きに力がかかってしまい背負い心地がやはりひどいになりました。

これを解決するためのアイディアが3年間全く出てこず幻の3WAYシステムになるところでした。

きっかけは大学の友人との再会であんな落書き書いていたなと思いだした瞬間に全てが解決しました。以前の落書きのCubeではポケットの中にバックルを仕込むアイディアがあったのですがこれを考えた理由がストラップの一体感だけではなく安定感を考えていたことを思い出したのです。

ストラップをポケットに入れるのではなく背面にループを設けることでループにストラップを通してから上面で接続するという構造を思いつきました。これによりバックルによりストラップは接続され、ループによりバックルの移動が抑えられ、また力の向きを背負いやす方向に変えることができました。

またこの仕様ではループの縫製箇所4点に背負った際の力が全てかかってしまうため、ループをバッグに縫い付けるステッチの形を研究し力がかかるポイントを点から線にして分散するようなステッチを開発しました。

これで遂に体にそったカーブショルダーパッドを全ての形態でたのしめるように…..

なりませんでした。

ここでメッセンジャーにして初めて気づいたのです、バックパックとメッセンジャーではショルダーパッドの長さが異なることに。

それぞれのバッグの快適なショルダーパッドの長さを調査しているとバッグパックで39cm前後、メッセンジャーで45cm前後が必要であることが分かりました。

バックパックはショルダーパッドが長めでも気になることはほとんどなく、むしろ背中から前にバッグを回す機会の多いこのシステムではパッドは長めの方が良く、メッセンジャーのショルダーパッドに合わせる方が便利だと分かりました。

これでバッグパックでもメッセンジャーでもスリングでも快適に背負えるようになりました。

ですが、今度はメッセンジャーやスリングにした際に使用しない方のストラップがバッグに入らないという不測の事態がおきました。

冷静に考えれば当たり前ですが40cmの高さのバッグに45cm以上あるショルダーパッドが畳まずに収納できるわけがありませんでした。

これもすごくまた悩みました。ストラップの長さを取るか、それとも収納できるように短くするか。悩みに悩んで毎日サンプルを触っているとある時突然全部収納できなくても良くないかというアイディアが湧いてきました。

では収納できない部分のショルダーパッドは何処にいくのか?メッセンジャーやスリングバッグの仕様で見られるウエストを保護するパッドになるようにすればいい。このアイディアから余分な長さのショルダーパッドを背面下方のスリットより突き出るようにしました。さらにこのショルダーパッドを表裏逆に背部スリットに収納できるようにすることでクッション側が体に当たるように設置できるようになりました。これでメッセンジャーやスリングの本来のバッグさらに背負い心地がちかくなりました。

さらに余ったストラップをウエストパッド(余ったショルダーパッド)に接続することでサポートストラップを再現できるのでほぼ本来のメッセンジャーとスリングバッグをの背負い心地ができました。

難題の連続でしたがこうして2本のストラップで高い背負い心地を作る3つ形態へ変形する全く新しい3WAYシステムが完成しました。

そしてこの男のロマンであるような変形システムを上面のフラップで覆い隠すことでどの形態に変形してもパッと見では言われるまでまさか変形するとは思わないほどの一体感を作り出すことができました。

 

実用新案と意匠登録申請済み

 

 

 

 

マスタートラベラーズカメラバッグ vol.02 マスタートラベラーズシステムkatarite
00